About Paradigm Shift
 

6.世界が待っている

 世界で最も早く超高齢化に直面し、その社会保障負担に苦吟している日本には、裏を返すと「尊厳ある人生」の有効なサポートという巨大な潜在市場が存在します。今現在でも巨額の資金が投下され、しかし人々の満足度は高くないという分野ですから、有効なソリューションを産み出せば、産業として間違いなく成立します。
 そして、現時点では人口爆発している発展途上国の多くでも、平均寿命が短いまま、人口ピラミッドが現在のまま、ということはあり得ず、いずれ今日本が経験しているような社会の高齢化はやってきます。つまり市場は、いずれ世界中に広がっていくのです。
 市場が間違いなくある日本の有志がコアを作り、アジアを中心とした世界の人材に広く参加を求め、グローバルオープンイノベーションを実現するというのは、ごく自然な考え方ではないでしょうか。頭脳を呼び集め成果を出してもらうには、暮らしの中でインスパイアされるような街そのものの魅力も不可欠です。東京五輪を控え様々なインフラ整備の進む現在、日本、特に羽田空港から至近の東京湾岸には、その魅力が充分にあります。科学研究のノウハウに関しても、アジアの中でなら、まだ充分トップを走れるでしょう。世界をリードしてきた米国が内向きになる現在、千載一遇のチャンスと見ることも可能です。